1. 動詞の謎の時制 (Los tiempos verbales misteriosos)

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動詞の謎の時制 (Los tiempos verbales misteriosos)

2013/02/01

スペイン語の時制が多いですよね。
普段、学習者はこんな時制を勉強していきます(Tener動詞を使いましょう):
直接法(Indicativo)
現在形(Presente):Tengo
点過去形(Pretérito indefinido): Tuve
線過去形(Pretérito imperfecto):Tenía
未来形(Futuro):Tendré
過去未来形(Condicional):Tendría
接続法(Subjuntivo)
現在形(Presente):Tenga
線過去形(Pasado imperfecto):Tuviera / Tuviese
命令形(Imperativo)もありますが、これはテキストや先生によっていつ勉強するべきかは違うでしょう。ちょっと変わった時制です。
その上に、直説法と接続法のそれぞれの時制には完了形バージョンもありますよね:
現在完了形(Pretérito perfecto):He tenido
過去完了形(Pretérito pluscuamperfecto):Había tenido
未来完了形(Futuro perfecto):Habré tenido
過去未来形(Condicional perfecto):Habría tenido
現在完了形(接続法)(Pretérito perfecto de subjuntivo):Haya tenido
過去完了形(接続法)(Pretérito pluscuamperfecto de subjuntivo):Hubiera / hubiese tenido
 
でも、よく見ると、何かアンバランスがあるのではないかと思いませんか?
そうです。
過去完了は線過去の完了形バージョンですが、点過去の完了形バージョンはないのですか?
それに、直説法には未来形があるのに、接続法には未来形はないのですか?
 

 
答えは:ありますよ。
これらの時制は、普段、上級のテキストにさえも載っていないのはなぜでしょう?もちろん、それは知らなくても学習者にはあまり問題ないからでしょう。現在のスペイン語ではほとんど使われていない時制です。
しかし、“ほとんど”は、あくまでも“ほとんど”だけです。それに、まあ、知っているだけではそれなりに面白いと思います (^-^)
ここで、この3つの、謎の時制を紹介します。
 
点過去完了形 (Pretérito anterior):
作り方はHaber動詞の点過去+例の動詞の過去分詞:Hube tenido
意味:過去のある時点でやったこと・起きたことの後すぐに、他のことをする・他のことが起きる。
En cuanto hubo escuchado las primeras notas, reconoció la canción.
最初の2つか3つの音符を聞いたとたんに、どんな曲なのかわかりました。
Se quedó dormido apenas hubo terminado el trabajo.
仕事をし終えたやいなや、寝てしまいました。
現在のスペイン語では、ときどきまだ使われていますが、代わりに点過去か過去完了を使うことが多いです:
En cuanto escuchó las primeras notas, reconoció la canción.
Se quedó dormido apenas terminó / había terminado el trabajo.
普段、「en cuanto」・「apenas」・「no bien」等という、ある程度決まった表現と一緒に出ます。
 
接続法の未来形 (Futuro de subjuntivo):
活用は接続法の過去形(tuviera)と同じですが、最後の“a”の変わりに、“e”を:tuviere, tuvieres, tuviere, tuvieremos, tuviereis, tuvieren.
意味:簡単に言うと、接続法の線過去と同じです。
え?どういうこと?過去と未来は同じ???と考えるかもしれませんが、接続法過去形の時制が曖昧なので、どこかで接続法の未来形と出くわしたら、過去形に変えても全く問題ないです。
Aunque algun día fuere millonario, no dejaría mi trabajo =
Aunque algun día fuera millonario, no dejaría mi trabajo.
たとえ、いつか金持ちになったとしても、仕事はやめないだろう。
接続法未来形は昔のスペイン語ではもっと使われていましたが、今はことわざや本当に数少ない、決まった表現だけにしか使われていないのです。使うと、硬くて昔っぽいスペイン語になります。法律ぐらいだけではまだ生き残っています。スペイン人にも、もちろんわかりにくいです(法律専門用語)。
まだ使う表現の例:
No sé si iré o no a la fiesta, pero sea como fuere te llamaré =
No sé si iré o no a la fiesta, pero sea como sea / fuera te llamaré.
パーティーに行くかどうかまだわからないけど、どちらにしても電話するね。
Adonde fueres, haz lo que vieres (ことわざ)=
Adonde vayas / fueras, haz lo que veas / vieras.
In Roma do as Romans 郷に入っては郷に従え
 
接続法未来完了形 (Futuro perfecto de subjuntivo
活用は接続法過去完了と同じですが、hubieraの“a”が“e”に:Hubiere tenido.
意味:接続法過去完了と同じくらいでしょう。現在、法律専門用語以外は全く出ないくらいと言えるでしょう。裁判に行かない限り、出会わないと思います。裁判に行くことになったら、この時制の使い方よりも、もっと大事な問題に気を配った方がいいと思います。
 
エミリオ
 

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