English Column英会話コラム
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2016/01/18
英語の前置詞のイメージ
英語の前置詞のイメージ
英語の前置詞は数が多いことから、正しい使い方を覚えるのは難しいことです。前置詞は意味を覚えることも大切ですが、実は、しっかり身に付けるためのポイントとして重要なのが「イメージ」なんです。それぞれの前置詞のイメージを捉えておくと、どの前置詞を使おうか頭を悩ませることがなくなるかもしれません。
イメージで憶えておきたい前置詞24選
前置詞とは、文の中にある他の要素との関係を表す「設置詞」という品詞の一つで、名詞の前に置かれることから「前置詞」といいます。日本語の「私が」「明日から」「学校で」のような、名詞の後ろに置かれる「後置詞」と同じような役割を果します。
ここでは、よく使われるスタンダードな前置詞から、イメージが掴みにくい前置詞まで24個をまとめてみました。まずは前置詞のイメージを把握していきましょう。
1.to
時間や場所、目的を表すtoは、「目的に向かって進み、最終的に到達する」というイメージです。
The road lead to Roma.(全ての道はローマに通ず)ということわざでは、「ローマ」という目的に対して道が確実に通じているということを表しています。
2.for
目的地への到着を示唆するtoに対して、forは「目的に向かって進んではいるが、到着していない」というイメージです。
例えば、I have a present for you.(あなたにプレゼントがあります)という場合は、「プレゼントはあるけれど、まだ相手には渡っていない」という状態を示しています。
3.from
toとは反対に、「目的を起点として離れていく」のがfromのイメージです。
I am from Tokyo.(私は東京の出身です)のように場所が起点となる場合のほか、We were waiting from 11:00.(私たちは11時から待っています)のように、時間が起点となる場合もあります。
4.up
「上の方に向かっている」または「起点となるポイントより上の状態」というのがupのイメージです。
「目覚める」という意味のwakeに対して、get upは実際に起き上がるという動作に近いイメージだといえます。また、move up(昇進する)は、現在よりも上の地位に上がることを示しています。
5.down
「下の方に下がっている」「起点となるポイントよりも下の状態」というのがdownのイメージです。
車を降りる際はget outが使われるのに対し、バスのような高い乗り物から降りる場合はget downを使います。その他に、be down(床に臥す)、feel down(気分が落ち込む)、down the ages(大昔から)などの表現があります。
6.in
inは、「空間的な広がりのある環境の中にいる」というイメージです。
in the world(世界で)からin the box(箱の中)まで、大小に関わらず空間の内部を示すほか、in tears(涙ながらに)やin the rain(雨の中)、in black(喪服を着た)のように、そのものの中に自分の身を置くような状態を表します。
7.on
空間を表すinに対して、onは「平面的な部分に接触している」というイメージです。
on the table(テーブルに)やon the wall(壁に)などの物理的な接触のほか、季節や年などの長い期間を表すinとは違い、on Friday(金曜日に)のようにカレンダー上のあるポイントを表す場合に使われます。
8.at
inは空間、onは平面を表すのに対して、「ある一点」を表すのがatのイメージです。
at 3:00(3時に)のように1日のうちのごく短い時間を指す場合や、at station(駅で)のように地図上のある一点を示す場合に使われます。また、sit at table(テーブルに着く)、at 5 page(5ページに)、at exit(出口で)のような使い方があります。
9.off
offには「もともとあった場所から離れる」という、onの反対のイメージがあります。
be off(去る)のように人がその場から離れる場合のほか、get off the car(車を降りる)のように人が何かから離れる場合や、take off the socks(靴下を脱ぐ)のように物が自分から離れる場合などに使われます。
10.into
「対象物がある空間のある一点に入る」というのがintoのイメージです。
go into town(町に行く)や10 into 20 is 2(20÷10=2)のほか、プログラムをコンピューターに入れる場合にinto a computerと表現されます。また、run intoは「何かに衝突する」というニュアンスから、「偶然出会う」「遭遇する」と訳されることがあります。
11.around
「何かを取り囲んでいる状態」がaroundのイメージです。
around the tree(木の周り)のように、場所を取り囲む場合に使われるほか、around clockは時計の針がぐるっと一周するようなイメージから、「休みなく」という意味になります。
12.among
aroundの逆に、「何かに取り囲まれている状態」がamongのイメージです。
対象の数が3つ以上の場合に使われることから、among the treeという場合は3本以上の木に囲まれていることを表します。特に、among the crowd(人混みの中で)やamong the people(大衆の間で)のように、対象の数が明確になっていない場合に多く使われます。
13.between
3つ以上のものに囲まれているaroundに対して、「2つのものに挟まれている状態」がbetweenのイメージです。
between London and New York(ロンドンとニューヨークの間)の物理的な隔たり以外に、between 9:00 and 11:00(9時から11時の間)のような時間や、between blue and white(青と白の間)のような程度などを表します。
14.of
「あるものの一部に属している」というのがofのイメージです。
a piece of cakeという場合、「大きなケーキの一切れ」であることを意味します。また、Tokyo is the capital of Japan.(東京は日本の首都です)という文章は、「首都である東京」が日本の一部であることを表しています。
15.over
「対象を乗り越えて反対側にたどり着く」というのがoverのイメージです。
虹の向こう側にある世界について描いた「over the rainbow」という世界的に有名な歌がありますが、over the bridgeという場合は「橋を渡ったところ」を指します。他にはover the phone(電話で)やsix over three is two(6÷3=2)という使い方もあります。
16.above
覆いかぶさるようなイメージのoverに対して、「基準よりも高いところにある」というのがaboveのイメージです。
そのため、above our head(私たちの頭上)という場合は、onのように頭に直接接触することなく、少し離れた位置にあることを表します。
17.below
aboveの反対に、「基準よりも低いところにある」のがbelowのイメージです。
below sea level(海面よりも下)という物理的な位置関係のほか、below freezing(氷点下)のような数値が低い場合や、below standardのように標準よりも劣っている場合などに使われます。
18.under
「あるものの下にある」というのがunderのイメージです。
あるものよりも低い位置にあるbelowに対して、underはunder the skin(肌の下=内心は)のように何かに広く覆われている場合や、under the bridge(橋の下)のように何かの真下にあるような状況を表します。
19.through
「空間や時間を通り抜ける」のがthroughのイメージです。
through the tunnel(トンネルを抜ける)のような物理的な空間を通り抜けるほか、through the night(一晩中)のような時間や、through an interpreter(通訳を通して)のように手段を表す場合があります。
20.across
「平面を横切る」のがacrossのイメージです。
across the street(道を横切る)やacross the country(国中に)のような広い面を横切る場合のほか、cross my arms across my chest(胸のあたりで腕を組む)のように狭い面が対象になることもあります。
21.along
「細長いものに平行して沿っている」というのがalongのイメージです。
street(道)やriver(川)などのように、長く続くものに沿って存在する場合や移動する場合に使われます。「一緒に動く」というニュアンスが強く、along the trip(旅行中に)やalong the line(方針に従って)という使い方もあります。
22.near
「対象とそう遠くない近い位置にある」というのがnearのイメージです。
near the station(駅の近く)のように場所や、near the end of the year(年末近く)のように時間が近い場合に使われます。また、near tears(泣き出しそう)のように状態を表す場合がありますが、人間関係の親密さを表す場合にはcloseが使われます。
23.by
「対象との間に差がある」というのがbyのイメージです。
by the sea(海のそば)やby one minute(1分差で)のほか、by the wayは「道との間に差が生じる」という意味から話題を変える際に使われます。また、write with penは「ペン=書くための道具」であることを表しているに対し、written by penは、ペンを経由することで「書く」という目的を実現していることを表しています。
24.beside
「対象のかたわらに並んでいる」というのがbesideのイメージです。
beside the window(窓際)やbeside the road(道端)という使い方をするほか、beside my friendは「友人と肩を並べている状態」を表します。ただし、beside myselfの場合は「自分が自分の横にいる」というあり得ない状況が起こっていることから、「我を忘れる」という意味になります。
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