English Column 英会話コラム
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2015/09/07
英文法の基礎「時制の一致」について
日本語で話す際、いちいち自制を気にすることってありませんよね?そもそも、日本語では時制の概念があいまいなので、「時制の一致」に対して苦手意識を持ってしまう人が多いようです。
時制の一致とは、複数の動詞が存在する文章の中では、動詞の形を合わせる必要があるということは何となく分かっていても、いざとなると混乱してしまうことってありませんか?ここでは、英語の文法の基礎として、時制に一致について簡単にご紹介します。
英会話で覚えておきたい12の時制
時制の一致を正しく理解するためには、まずは英語の時制のルールについてきちんと理解しておく必要があります。英語では図のように、過去・現在・未来の3つの時間軸を中心に、それぞれ「基本形」「進行形」「完了形」「完了形」の4つの形態があるため、時制を表す文章の形式は合計で12種類になるのです。
進行形では▼に限定した状態を表すのに対して、完了形は●までの継続的な状態を表す際に用いられます。また、完了進行形は継続的な状態における、◆に限定した状態を表す場合に使われます。
特に、完了形の継続と完了進行形は使い分けが難しいので、違いをしっかりおさえておきましょう。例えば、現在完了形は過去から現在までの状態を表しますが、現在までの状態がさらに今後も続くと考えられる場合は、現在完了進行形が使われます。
このように、過去・現在・未来の時間軸を中心とした前後の状態を把握することで、それぞれの時制の使い分けが明確になります。
時制の一致に注意すべき文章とは
時制の一致とは、文章の中心となる動詞が過去形の場合、後に続く動詞も合わせて過去形や過去完了形にするなど、サブの役割を示す動詞をメインの動詞に合わせることをいいます。
英語の文章には、一組の文章で成り立つ「単文」のほか、S+V+~のような節同士が等位接続詞で結ばれた「重文」と、節同士が従位接続詞で結ばれた「複文」の3つの構造がありますが、特にthatやなどの接続詞で“主節”と“従属節”が結ばれた複文では、時制の一致についての注意が必要です。
He said, “I like a dog.”(彼は「犬が好きだ」と言っていた)
という文章を複文にすると
He said that he liked a dog.
と、likeが過去形となっています。
この場合、彼が「犬が好きだ」という事実は、彼がそのことについて言った時よりも前の状態なので、主節の動詞“said”に合わせて、従属節の動詞も過去形“liked”にする必要があるのです。
大過去を表す時制の一致の方法
主節が「現在」「現在完了」「未来」の複文の場合、従属節はいろいろな時制となることが考えられます。そのため、必ずしも時制が一致している必要はありません。ところが、主節が過去時制の場合は、従属節は主節よりも以前の時制である必要があります。
たとえば、「昨日友達がくれたペンを失くした」という文章では、ペンをもらうという動作が失くすという動作より前に起こっていることが分ります。
そのため、過去のある時点よりもさらに前の過去である「大過去」の動作を表すために、過去完了の「had+過去分詞」の形を使って
I lost the pen which my friend had given me yesterday.
(私は昨日、友達がくれたペンを失くした)
と表す必要があります。これにより「ペンを失くした」という過去よりも、「ペンをもらった」のがさらに前の過去であることが示すことができるのです。
助動詞の時制の一致は要注意
canやwill、shouldのような助動詞を使う場合、一般動詞と違って、単純に過去形や過去完了形するとおかしな文章になってしまう場合があります。そのため、時制の一致について、助動詞ごとにきちんと理解しておくことが必要です。
ここでは、時制の一致の影響を受けない「should」「must」と、時制によって文章の意味が変わってしまう「will」の2種類の助動詞の時制についてご説明します。
shouldとmustについて
「~すべき」という意味のshouldは、もともとは「~しましょう」という意味の助動詞shallの過去形です。また、「~しなければならない」という意味のmustも同様に、現在使われなくなった助動詞の過去形なのです。そのため、shouldやmustのような助動詞には過去形という概念がないため、時制の一致を受けずにそのままの形で使う必要があります。
will
また、意志や推量を表すwillは、時制によって違う意味の文章になることがあるため、違いを覚えておくとよいでしょう。
例えば、以下の2つの文章は、同じ意味であるにも関わらず異なる状態を示します。
a)He said that he will go to Japan.
「彼は日本に行くつもりだと言った(でも行かなかった)」
b)He said that he would go to Japan.
「彼は日本に行くつもりだと言った(そして行ってしまった)」
aの文章の場合、willが現在形のため時制の一致の影響を受けていません。
そのため、彼がそのことについて言った過去の時点のみならず、現時点において「行くつもり」という意思が変わらず未来について語っていることから、「彼は日本には行っていない」ということを表しています。
それに対してbの文章では、willが主節の過去の時制と一致しています。
この場合、現時点において「行くつもり」という意思が過去のことだったことを表していることから、「彼は日本に行ってしまった」と言うことが分るのです。
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